『太陽 The Sun』

『太陽 The Sun』を観た。

妙にリアル。
もちろん当時の天皇の日常なんか観たことも無いし、観ることも出来ないと思うけど、
細部にわたるまでリアルに観えた。

また、日本人だったら、おそらく天皇、特に昭和天皇で映画を撮ることが出来ないだろうし、
撮れたとしても極端に左右により、またとても硬くなってしまう気がする。
ロシアの監督だから、天皇を客観的に描くことが出来たし、率直に表現できたのだと思う。
とても興味深い。

昭和天皇を演じたイッセー尾形が秀逸、素晴しい。
演技が細かい。リアル。
天皇の子供っぽい仕草も考えうる。本当に籠の中にいたから。

でも終戦において、かなり悩んでいたのは事実であろう。
「神」である自分の立場、アメリカとの関係、軍や政府の考え、
国民の惨状など、考えるべき問題が山積していたのは事実だ。
だが、自分の考えを述べた上で、すべてを周りに委ねたのはその謙虚さからか。

「戦争はいけない」というメッセージも感じた。