『七人の侍』
『七人の侍』を観る。
オモロ!
200分越えの大作。壮大なスケールで、隙を見せない完璧な出来。
これが映画だ。
実は黒澤明作品は初見。恥ずかしながら。
食わず嫌いで、どうも難解な気がしたから、観なきゃなんないと意識しつつ、避けてきた。
ちょっと後悔。
映画がエンターテインメントであることを示す作品であると思う。
これがエンターテインメントだ。
作品の時代をこの目で見たことがないのにリアルに感じる。
村の建物、村人の服装、風景、すべてがリアルだ。
また、動きが激しい。馬の速さ、人々の走り、刀の振り。
そして、村人の態度に無性に腹が立った。
ビクビクして皆の顔色を窺い、頼るものは長老のみ。
強いものには諦念をいだき、弱いものには群れを成してたたく。
考えは保守的で、変えようとしない。
なんか典型的日本人に似てるな。
だから、その対比としての七人の侍が引き立つ。
村人だけでなく、我々が七人を求めている。
七人の侍のキャラがいい。
三船の映画化と思いきやそんなことはない。
皆特徴を持ち、完璧ではない。
だが、村をただ同然で守るという志でつながった者たちはカッコいい。
「負け戦だ」という最後の言葉が映画に重さを加える。
公開年を見るを1954年とあり、またも驚き。
なぜ今まで観なかったのかという後悔が、観ることが出来てよかったに変わった。