『嫌われ松子の一生』
『嫌われ松子の一生』
観てきました。
率直な感想は、オモロ。
あまり期待していなかったが、毎日新聞の映画評で傑作とは書かれていなかったが、悪いとは言っていなかったので、観る決意をして、映画館へ。でも、期待していないから、月イチ1000円の1日に鑑賞。
強く感じたのは、とてもファンタジー溢れる作品。
CGの多さに、序盤は軽さを感じたが、徐々に慣れ、明るさと飽きのなさを与える。
不幸で不運で傷つけられ、同情される松子の一生なのに、ファンタジーを感じた。
その訳は、松子が愛を持って精一杯生き、そのときそのときをを真っ直ぐに自分で決めてきたからであろう。スクリーンを彩る色彩、特に花が美しさと明るさとファンタジーを浴びせてきた。あと歌も。飽きない映画。ミュージカルでもある。
挿入歌の『LOVE IS BUBBLE』とてもが気に入った。無性にサウンドトラックが欲しい。
中谷美紀は上手さというより、はじけた印象が強い。松子の人間味を溢れさせた。個人的には、和服着ておしとやかな感じが好きだけど。(『力道山』の妻を思い出す。)
作品は瑛太の視点で描かれるが、役としてはそれほど重要ではない。出番は多いが、印象は弱い。勝手に厳しく言うと、若ければ誰でもいいのでは、と思ってしまう。
他のキャストは、皆個性的。皆不可欠。
荒川良々、宮藤官九郎、Bonnie Pink、香川照之、黒沢あすか、伊勢谷友介、柄本明、劇団ひとり、谷中敦、市川実日子、谷原章介、武田真治、ゴリなどなど。
松子は死んでしまうのにファンタジー。
観終わったら、結構楽しい。観終わったら、感じいい。観終わったら、女性は強いと思う。
個人的には、あの顔(デパートの屋上で覚えた、父を笑わせるあの顔)で終わるような不安が杞憂になり、ほっとしている。