2007-01-01から1年間の記事一覧

『楢山節考』

『楢山節考』今村昌平監督作品。残酷でとても痛々しい。 姥捨がメインだが、それも含め、「ムラ」社会の掟は厳しい。 プライベートがないのが辛い。恐怖だ。 原作は読んでいたが、映像になると、とことんリアルに映る。生きるために死が選ばれるのだ。

『ベニスに死す MORTE A VENEZIA』

『ベニスに死す MORTE A VENEZIA』 監督 ルキノ・ヴィスコンティ作品。「美」が分からず、共感はし難い作品。 難。美を求める老作曲の死が描かれる。 美しければ男も女も関係ない。 美に惹かれるとともに、自身が病魔に侵され死に至る姿が対照的で目に焼きつ…

『雨に唄えば SINGIN' IN THE RAIN』

『雨に唄えば SINGIN' IN THE RAIN』ジーン・ケリー 、スタンリー・ドーネン監督作品。 1952年製作。傑作ミュージカル。 役者のミュージカルに対するれレベルがとんでも無く高い。 歌、演技、ダンス、すべて飛び抜けている。脱帽。ミュージカルといって…

『キサラギ』

『キサラギ』 佐藤祐市監督作品。今年最高にオモロ。ベストです。全編笑っていられるのに、ミステリーの要素があり、人が亡くなっているが、心の中で生き続けることが実感できるという、なんとも説明しがたいストーリー。 これは観て貰うしかない。出演者全…

『男はつらいよ』

『男はつらいよ』 山田洋次監督作品。第1作。 初めての寅さん。名前は知っていたけど観たことはなかった。 思った以上に笑える。渥美清の演技が秀逸。笑えて、調子が良くて、馬鹿で、純情で、妹思いで、喧嘩っ早いんだけど、憎めない寅を如何なく発揮してい…

『舞妓Haaaan!!!』

『舞妓Haaaan!!!』 水田伸生監督作品。日テレの『ぼくの魔法使い』の演出・プロデュースを担当した監督。 クドカンワールド全開で、阿部サダヲがスバラシくマッチする。 とても笑える。 宮藤官九郎の脚本は原作がない場合、のびのびやっていて、観ていて気持…

『月はどっちに出ている』

『月はどっちに出ている』 崔洋一監督作品。観ているとき長く感じたので、あまり楽しめなかったのだと思う。 でも、とても印象的で頭に強く残っている。東京で出自の異なる二人の恋愛模様と、彼らを取り巻く人々をコメディタッチで「ホントにこんな人がいそ…

『クィーン THE QUEEN』

『クィーン THE QUEEN』 スティーヴン・フリアーズ監督作品。見事な作品。 ダイアナ元皇太子妃の事故直後の王室、特にエリザベス女王を詳細に(事実かわからんが)描く。 「元」とつくわけだから、元の家族とは関係がなくなり、ましてや英国の王室とはまった…

疲れる美容院

全く個人的なことだが、今日美容院へ行った。 カットのみ、正味1時間で4,000円弱。その後疲れを強く感じた。友人にそのことを話すと、とても共感を得た。 その原因をとにかく箇条すると、・髪型というファッショナブルに属すものを他人に完全に委任 ・…

『ブラックブック ZWARTBOEK/BLACK BOOK』

『ブラックブック ZWARTBOEK/BLACK BOOK』ポール・ヴァーホーヴェン監督作品。目まぐるしいテンポと時折のセクシーさと物語の絡まりように一時も目が離せない傑作。全く飽きさせない展開に脱帽する。ナチに対抗したレジスタンスの暗部を描いた問題作であるが…

『眉山』

『眉山』犬童一心監督作品。素直に泣かせる作品。泣いてないけど。 周りの中高年の方々のすすり泣きが止まらず、前の男性はメガネを何度も取って涙を拭っていた。親子の対立と和解、病に侵された残り少ない命、叶えられない恋、めぐり合えた奇跡、そして心動…

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』

『今宵、フィッツジェラルド劇場で A PRAIRIE HOME COMPANION』ロバート・アルトマン監督作品。最高。傑作である。ラジオの公開生放送の最終回を進行形の形式で、歌、音楽を交え、舞台裏を描いていく。 役者陣の美声と、ジョーク、テンポの良さ、心地よい音…

『友へ チング』

『友へ チング 친구』 クァク・キョンテク監督作品。 親友4人の成長と友情を描く。 4人の関係を羨ましくも思う。ヤクザの抗争が友情の厚みと重さを加えている。 対立するヤクザの組に分かれてしまった2人の行く末は切ない。 ただ、そこに友情はあった。 親友…

『パッチギ! LOVE&PEACE』

『パッチギ! LOVE&PEACE』井筒和幸監督作品。前作『パッチギ!』が素晴しく、些かの期待を抱き映画館へ。 正直、前作には及ばなかった。 同じパッチギ!でも、別の作品として観た方がいいと思う。 康介も桃子もいないのは寂しすぎたし、前作の高校生のバカ真…

似たもの

不都合な真実 不機嫌な果実 不適切な関係似てない?

『バベル Babel』

『バベル Babel』 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品。気分が悪くなるのではないかと、軽く警戒しながら観ていたら、そんなことはない。 そんなにハラハラせんですよ。バラバラに思える出来事が繋がっていく過程を映し出す。 これから物語が深…

『蒲田行進曲』

『蒲田行進曲』深作 欣二監督作品。テンポ良くストーリーが続き、観ているほうを飽きさせない。 元は舞台作品だが、後に映画化された作品だ。 演劇で映画の現状を嘆き、皮肉にも映画化されることになり、「劇中劇」の形で「映画」を作っていく。 演劇的なク…

情とは別モノ

長崎市長選:事件に配慮、万歳控え 田上氏長崎市長選に当選し支持者らと抱き合って喜ぶ田上富久氏(中央)=長崎市元船町の選挙事務所で23日午前0時7分、矢頭智剛撮影 長崎市内の田上さんの選挙事務所では、当選確実になると歓声が上がった。ただ、死亡…

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』

『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』 松岡錠司作品。リリーの方。エンドロール観ていたら、脚本が松尾スズキだ。 原作を1年前読んだが、忠実にその世界を再現しているように感じ、観終えた後と、読後感はそっくりだった。(特に、「ボク」と「オカ…

『バックドラフト Backdraft』

『バックドラフト Backdraft』 ロン・ハワード監督作品。火災の映像はハラハラ。火事に恐ろしさを思い知る。バックドラフトと呼ばれる現象を利用した殺人を追いながら、火災の現場に向かう消防士の勇敢な仕事に迫り、ギクシャクした兄弟や夫婦の関係を描くテ…

『リトル・ミス・サンシャイン Little Miss Sunshine』

『リトル・ミス・サンシャイン Little Miss Sunshine』ジョナサン・デイトン 、ヴァレリー・ファリス監督作品。 ハートフルなファミリーコメディ。 お涙頂戴ではないけど、なんかスッキリするストーリー。 それぞれ問題を抱えた人間が「家族」というグループ…

『アパートの鍵貸します The Apartment』

『アパートの鍵貸します The Apartment』 ビリー・ワイルダー作品。前々から観たかった作品で、期待にそぐわない作品だった。 オモロ。構成がとても良く出来ていて、出演者の演技が素晴しい。 ジャック・レモンの三枚目ながらも優しく、真摯な、紳士的な姿が…

桂文我の“本屋で落語”第1回

青山ブックセンターにて「桂文我の“本屋で落語” 江戸の粋(いき) 上方の粋(すい)【第1部】 」へ。 この落語会は、桂文我と東京の落語家があるテーマに沿った演目を演じ、堪能するという趣旨のもので、今回が第1回。進行は金原瑞人。 定員が120名であ…

『ビューティフル・マインド A Beautiful Mind』

『ビューティフル・マインド A Beautiful Mind』ロン・ハワード作品。 意外にも感動してしまった。ラストまでずっとフィクションだと思っていたのが、実在の人物の物語だとわかり、そのことに自分自身が驚いてしまった。 名前だけは聞いたことのある、ナッシ…

『ロッキー』

『ロッキー』ボクシング、恋愛、アメリカンドリームを放り込んだ作品。 自分の中であるシナリオが作られていて、勝負は予想していたのだけど、それが覆されて戸惑う。あれ?ロッキーのテーマがあらゆるところで流れ、頭の中でヘビーローテーション。 エイド…

『ホリデイ the Holiday』

『ホリデイ the Holiday』ナンシー・マイヤーズ作品。国境を越えたラブロマンス。 別れを乗り越えた前向きさは好感だけど、出会いは偶然すぎるし、ハッピーすぎる。 やけにキャメロン・ディアスがフューチャーされている。セックスばっか。途中寝てしまった…

『カッコーの巣の上で』

『カッコーの巣の上で One flew over the cuckoo's nest』ミロシュ・フォアマン作品。観終わったあと?? ラストに??厳格に管理された精神病棟での物語。 一人の男が型破りに精神病棟の世界を崩していき、皮肉にも自らも崩されてしまう。 患者は現状に満足…

拝啓、父上様

拝啓、父上様 このクールは2つドラマを観ていて、「華麗−」とこれ。率直な感想は、最終話前にあれだけ盛り上げておいてラストは尻窄みの感あり。 視聴者としては秘密が明かされたのでヤキモキしないが、ちょっと不安な終わり方だった。その不安の中にかすか…

『デジャヴ』

『デジャヴ』 トニー・スコット作品。オモロいんだけど、心臓に悪い映画。 デジャヴ(既視感)で悪夢が繰り返されるのは悲劇だ。と感じてしまうほどドキドキした。撃つなよ、撃つなよ祈ったのは確か。想像していたよりもずっとSF作品であり、過去の出来事を…

3歳の大きさ

夏川純が3歳上の26歳だったと告白 人気タレントの夏川純が22日、公表していた年齢より実際は3歳上の26歳だったことを発表した。 夏川本人が直筆でマスコミ各社にファックスで公表したもの。ファックスによると本当の年は1980年9月19日生まれ…